関西学院大学探検会

二日
合宿は集合から始まるものだ。そう、この合宿も集合から始まった。

昼、福山のモーニングコールで目が覚める。「ちゃんとおきてくださいよね。」どうも不機嫌そうだ、起きねば。「うーん。」二度寝する。
しばらくして、もそもそと起きはじめる。パッキングする。終わる。ん?何かが足りない。ファーストエイドキットが無い。米も無い。この段階で、ファーストエイドキットをとりに三田にいくことが決定される。
三田に向けて出発した直後、明さんから電話が入る。「いつ頃上ヶ原にくるん?」「えー、二時間後くらいです。」
谷口邸につく。ファーストエイドキットを受け取り、米を買いにコープへ向かう。谷口も同乗。
鹿の子台のコープに入ろうとするが、道を曲がり損ねる。ぐるぐる回って何とかコープに突き米と行動食を購入。が、ここで腹痛に襲われる。しばらくトイレタイム。
ふたたび明さんから連絡が入る。「いつごろ来れんの?」「もうしばらくです。」「わし、マツタヤとサノのせていくわ。」マツタヤと替わる。「装備どうなってるんですか?」「さあ、知らんよ。」「え?サカイさん装備じゃないんですか?」「へ?わし副隊長やで。」マツタヤ、サノ、ご苦労様。
上ヶ原着。この時点で集合時間に間に合わないことが確定。やべー。ヨシダ、マツタヤ、サノも遅れるらしい。ええんかよー。
部屋をでる。スギモトから電話が入る。「いまどこ?」「そっちにむかってる。」「どのへんなん?」「ちょっとづつそっちに近づいてる。」
十三あたりでヨシダから電話が入る。「誰もおれへんで。」「オカダとスギモトはおるはずやけど。」「おれへんで。」
集合場所につく。どれだけ遅れたかは覚えていない。ヨシダが構内へここにいないメンバーの捜索に出る。
犯人等が自首する。環状線に入る。駅からテン場までの足として使うはずのタクシー会社に、ヨシダが連絡。けられた。ニシカワサン経由でガキサンと連絡を取る。
天王寺マクドナルド経由で近鉄線に入る。サノが俺の紅茶を捨てる。地球に優しい俺はごみ箱からそれを回収し、再利用する。
あっというまに古市を過ぎ、上市につく。ガキサンが手すりにもたれてまってはった。
タクシーと新ガキサン号に分乗して出発。新ガキサン号がタクを追う。タクが最後のローソンをパス。「とまれよー。」タクが自販機をパス。「とまれよー。」パス、パス、パス。「とまれよー。」絶叫。
やむなく新ガキサン号は自販機に単独停車。煙草、飲料を購入し追跡。登りに差し掛かる。新ガキサン号は登らない。歩く方が速い。押す。押す。マツタヤも押す。押す、押す。サノも押す。押す、押す。平坦な道にはいる。サノをおいて。車は走り出す。サノは走る。追いつく。でも逃げる。追いつく。乗り込もうとするサノ。ドアの鍵を締めて、逃げる。追いつく。挑発して逃げる。追いつく。恐くなってきたので乗せる。殴られる。
テン場には先行隊によって、既にテントが建てられていた。キャンプ場使用料一人五百円らしい。不本意である。報復行動に出るが、失敗。
小屋から出てきたおっちゃんから行者還の小屋まで手紙を届けるように頼まれ、承諾する。
テントの外でだべる。オカダの武勇伝で盛り上がる。「凄いけど、実用性無いな。」サノ、スギモト、フクヤマはテントから出てこない。面白くないが、無理には起こさない。恐いから。
雨が降り出す。ガキサンが帰宅し、就寝。

*いっぺん、時間厳守合宿をしてみるのもいいかもしれない。


三日

6:00
起床。
7:32
しゃもじが何か汚れていることが判明。犯人は誰だ。ごてん一つとサムてん撤収完了。
7:55
朝食スタート。とり釜飯。味噌汁、わかめ15倍、ねぎ入り。
9:08
岡田トップでスタート。しばらくして雨が降り出す。
9:32
わさまた山のピークから来る道と合流。
10:28
鷲が窟で休憩。しょうがくつ?で行者がいた。「修行中につきご協力お願いします。」とのこと。ヨーレイカのテントで修行していた。雨は止んでいない。降ったり止んだり。
10:47
スタート。気温12度。
11:36
小ふげん岳。相変わらずガス。原生林が続く。
12:30
大ふげん岳。気温15度。休止。何故あがってんねん。風がかなりある。体感温度は低い。フリースを着て、合羽を着ても少し寒い。昼食はラーメン。味噌にするか醤油にするかかなりもめる。私は強硬に味噌をおした。結局ミックスになった。コーンが入るからいいや。
13:00
ちょっと日が出てうれしい。
13:31
大ふげんスタート。鎖場、階段が続く。
14:50
七曜岳。曇ってます、たまに晴れます。雨降りました、今やみました。一瞬視界が開ける。それまで原生林だったのに、植林っぽい景色。ちょっとがっかりする。
雨を楽しみながら進む。私はやや疲労していた。マツタヤがこける。同時に、ちかくにいたサノもこける。同時に、遠くにいた私もこける。行者還の小屋につく。手紙を渡し、テント設営を開始。が、小屋の人にテン場代一人500円といわれ移動することになる。私、マツタヤ、ヨシダが先行し、新たなテン場についてしばらくすると、スギモトが伝令にやってきた。「手紙持ってきてくれたから、ただでいいって。」「はよゆえよー。」

*テント張るだけで金とるんかよー。いつかキャンプ場経営してやる。
*ゴアテックスのかっぱ、いいよ。


四日

6:00
起床。結構みんなおきてた。
7:00
朝食を作りはじめた。
7:50
食べ終えた。
9:10
スタート。いつものように、サカイが煙草で出発遅らせる。
* 煙草は早めに吸いましょう。
弥山への登りでサカイが無茶遅れる。げろげろ遅れる。おっさんおばはんにぬかれる。途中でヨシダとザックを交換。
へろへろしながら八方何とかにたどり着く。実は屈強のフクヤマもふらふらしていたらしい。そらしんどいわ。
13:40
弥山着。テントがいっぱい。まるで見本市である。水場を探す。無い。あった。一リットル100円。
トイレを探す。無い。あった。小屋の中。部外者進入禁止っぽい。しかし、屈強のフクヤマとスギモトは平然とトイレを使用する。プライドの高いマツタヤもついには使用した。
17:40 狼平着。下りでサカイとマツタヤが先行し、後続が来る前に、ムーンライトを一つ建てる。へっへー。
晩御飯を食べる。スパゲッティとご飯。スパゲッティ少ない。サノがペペロンチーノを食べた。その後、サカイのポリタンの水を飲んだ。




五日

6:00
起床。おきて、水を飲んだ。ポリタンの水を飲んだが、変わった香りがした。にんにく風味。
8:55
出発。ザック交換をする。サカイはオカダのザックを背負ったのだが、出発直後の橋を渡っている時、天ブタから何かが降ってきた。携帯電話だった。続いて財布が降ってくる。何とか橋の下には落ちずにすんだ。
*出発前に、ザックのチェックをしよう。
何度目かのザック交換じゃんけんの時、フクヤマが負けてもいないのに、最低ザックとされているサカイのザックを自ら進んで背負う。限界に挑戦するらしい。男前だった。
10:00
ちょうせん岳付近で遊ぶ。物足りない。
*あそぼーぜー。
10:32
レース開催決定。コースタイム40分のサーキット。パドックに入る。
10:45
トップがとちのつじ着。レース結果、先着順。マツタヤ、サカイ、ヨシダ、オカダ。
13:12
決定的瞬間。何度か、ザック交換じゃんけんをしたのだが、スギモトは一度も重いザックにあたらなかった。が、今回ついに最低ザックを背負うことになる。
新緑がいっぱい。いっぱい。いっぱい。
最後の下りで、サカイ、マツタヤ、サノが本隊から別れ、直降ルートに入る。降りてみたら本隊の方が先についていた。
14:40 天の川温泉到着。
15:15 風呂から上がる。
15:39 バスに乗る。
17:30 紆余曲折を経て合流。

* いやー、いろいろあったね。


副隊長だったのだが、ろくに仕事もせず、足を引っ張ってばっかりだった。謝ります、ごめんなさい。
準備、集合、雨、登り、ハイキング、レース、温泉、トラブル、たくさんあって、盛りだくさんの合宿だったと思う。みんなある程度地図を見る事ができるようになったし、すきっぱらにアルコールはこたえるという事とかいろいろ学べてよかったと思う。それに、私には、何といっても原生林がよかった。人の手が入った森とはぜんぜん違う。もう、態度というか、風格が違うのだ。今思えば、森に溶け込む時間を取ってもよかったかと思う。
今回来なかった人は、うらやましがるように。

副隊長 三回 坂井洋右

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