関西学院大学探検会

北八ヶ岳雪山合宿報告書

2002年4月16日
探検会 4回 北原知也

期間:2002年3月24日(日)〜28日(木)
場所:長野県茅野市、小海町
目的:今シーズンの冬山活動を踏まえ更なる技術向上を目指し、来シーズンさらにレベルアップした活動を行えるようにする。

隊員:隊長 北原知也 社3
副隊長・装備 服部真矢子 社2
食料 西垣慎二 文1

行程:
3月24日(日)JR大阪駅13時出発(青春18切符にて移動)
            茅野駅20時到着、ステーションビバーク。

3月25日(月)快晴、気温マイナス7度。積雪吹き溜まりでも1m30cm程度。
        北横岳山頂は積雪なし。水場はロープウェイ山麓駅。
        茅野駅〜蓼科ピラタスロープウェイ駅〜山頂駅10時半
        縞枯山荘ピストン〜北横岳北峰〜南峰(今合宿中最高到達地点)13時〜坪庭の急斜面を利用して残りの時間を雪訓に充てる。といっても、グリセードなど。
        山頂駅非難小屋に泊。

3月26日(火)晴れのち曇り、夜半から雪。白駒池は全面完全氷結。
        水場は白駒池の水。氷が割ってありそこから取水できる。
        〜雨池峠〜縞枯山〜展望岩場〜茶臼山〜麦草峠12時〜白駒池テント設営終了14時半〜白駒池周辺散策、翌日のルート確認。

3月27日(水)雪、時々吹雪く。昨晩の新雪10cmほど。
        テント〜にゅう分岐(1時間)〜にゅうピストン(吹雪で何も見えず早々に退散)〜分岐十字路〜石楠花尾根(苦戦)〜稲子湯温泉に下山、入浴、下山報告の後、タクシーで小海駅まで移動、ステーションビバーク。

3月28日(木)小海駅〜塩尻経由大阪駅、解散。

コース概観:白駒池までのコースは難路なく、非常にわかりやすく問題なし。27日の下山路にした石楠花尾根に苦戦した。それまでこの合宿中は雪も程よくしまっていて歩きやすかったの新雪によるものと、石楠花尾根の雪質がやわらかかったために、また、藪こぎ気味だったため精神的につらかった。今回のコースではここだけしんどかった。またこのルートは積雪が多いと完全に看板や道しるべ(テープ)が埋まってしまうので注意。
また基本的なことではあるが、冬山だからといって八ヶ岳山域はどこにでもテントを張ってよい訳はなく、指定地がある。ロープウェイは900円、稲子湯からは4月までバスはない。

総括:初級コースとはいえ、これまでとは違い標高の高い山であり、期間も長かったので、合宿に対する個々人の意気込みは強く、合宿終了後には達成感、充実感があった。この合宿前にあった山岳部の北アルプスでの事故も気を引き締める原因となった。今シーズンの段階を踏んだ雪山に対する取り組みは、この北八ヶ岳をもってひとまず終えることになるが、振り返ってみて、かなりのよい経験ができたと思う。よりハイレベルな雪山に挑戦するにはまだまだ技術習得が必要である。残雪期の山や夏の剣岳での雪訓などを続行したい。冬山でのロープワークも外部に師を求めて学ばなければならない。気象知識の徹底灘、基本的なところがまだできていないメンバーも多いので、来シーズンに向けて特に西垣などは知識面での勉強もしてほしいと思う。「次につなげる」事が大事だし、そのためのよい教訓もたくさん引き出せた合宿だった。

 

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