関西学院大学探検会

吉野川ラフティング合宿 報告書

 

2002年11月4日
古賀良太郎

【隊員】
隊 長:松尾 常広
副隊長:田村 彰浩 
装 備:服部真矢子
食 料:北中 里佳
会 計:小路山裕紀
記 録:内田 忠伸
補 佐:古賀良太郎

【行動記録】
8月21日(水)
6:00古賀車、長岡京市発→小路山・内田を関学で拾った後、瀬の下見をしながら15:00豊永テン場着、田村車と合流→16:00電車組着→20:00夕食→21:00就寝
8月22日(木)
6:00起床→朝食→8:00大歩危、豊永上の瀬のすぐ下流より第1回出艇(古賀・内田・松尾・服部・小路山)→10:30下名小学校着→昼食→13:00大歩危第2回出艇(古賀・北中・小路山・田村・服部)→15:30下名小学校着→18:00吉澤が合流→20:00夕食→22:00就寝
8月23日(金)
6:00起床→朝食→7:00小歩危スカウティング→11:30大歩危第3回出艇(田村・小路山・内田・松尾・北中)→15:00下名小学校着→17:00夕食→18:00サンリバー大歩危にて風呂→21:00吉澤帰宅→23:00就寝
8月24日(土)
5:00起床→朝食→11:30小歩危第1回出艇(古賀・松尾・内田・北中・服部)→15:00川口駐車場着→18:00夕食→22:00就寝
8月25日(日)
6:00起床→朝食→昼食→13:00小歩危第2回出艇(古賀・服部・小路山・田村・松尾)→16:00川口駐車場着→買出し→20:00夕食→23:00就寝
8月26日(月)
5:00起床→6:00解散→8:00古賀車(古賀・小路山・北中)、善通寺の吉澤邸着→朝食→10:00善通寺発→14:00関学着→16:00古賀車、長岡京市着
(※時間はあまり正確じゃないです。)

【補佐的反省】
 今回の合宿では、吉野川という最高のラフティングゲレンデにおいて要求されうる川の技術やノウハウを後輩たちに伝授しつつ、彼らの主体性を無くさないように心がけていた。
 と思いつつ、実際は出だしから陣頭指揮をとる形になってしまい、気が付けば自分がもっとも危惧していたパターン‐周囲皆受身‐になってしまいがちだった。
しかし合宿中は、毎日のミーティングや(後半の)入念なスカウティングなど、自らが考え・判断する場が設けられたことは非常に良かったと思う。それは、私の補佐としての役目を行ないやすくしてくれたからでもある。
 川の上では、技術を教えるというよりも共に考え行動し、(私も含めて)ノウハウを体得していくという実地練習的な要素が濃かった。そうしなければ達成できないほどの激流だったわけだが、結果的には私のラダーマンとしての体験や技術を身をもって理解してもらえたと思う。

【個人的反省】
 学生生活最後の合宿。
そう心積もりして、この合宿に挑んだ。
学生生活の後半をラフティングに注力させた身としては、吉野川の小歩危ほど最後を飾るに相応しい場所はない。
もちろん、最後ということで無茶も辞さない楽観的な私に比べ、やや慎重にならざるをえない他のメンバーとのモチベーションギャップは感じた。原因は意見の正誤などではなく、相互の意思疎通の足りなさに起因したものだったと思う。
ともあれ、今回の合宿では小歩危を一通り沈なしで下りきり、単なる集団行動以上のものを得ることが出来た。私ごときの最後を飾るには十二分すぎる合宿だ。
ともに小歩危を下ったメンバーに一言、「楽しかった、ありがとう」と言いたい。彼らは、今まで私が参加してきた合宿の中で、最高のメンバーだった。

【全体的反省】
 毎度ながら反省点は言い出せばたくさんある。でもエエかな。
集団行動としての合宿としては、完成度の高かったほうだと思う。
より高みを目指していくことは大事なんだけど、今回のメンバーには「これからも、こんな感じで」でエエかなと。

【総括】
悔いなし。

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【装備云々】
・スローロープ
ラフティング合宿で行なわれる2大レスキュー練習の1つ、「スローロープ投げ」。
やや形式化しすぎて、技術的な勘違いや誤解がそのまま放置されている。25mのロープは長すぎやしないか、練習場所について考えなくていいのか、セルフビレイはもっと大事だろとか、自分の頭で考えることは沢山あるはず。
それから、今回の合宿でやってみたのは、ラフトにスローバッグを固定する方法。各人がスローバッグを持っていない場合も迅速なレスキューが行なえる。各スォートに、ワンタッチでリリースできるバックル付きストラップを巻き、それにスローバッグを通すのだ。以後の全てのラフティング合宿で取り入れてみることを薦める。上陸後は、そのストラップでラフトを縛ると紛失の可能性も少ない。
・フリップライン
2年前と同様に個人装備化。
カラビナは環付き(必須)でサイズの大きなもの。D環が良いという話も聞いたが、私はゲートの大きさを優先したほうが良いと思った。ロープは幅2〜3センチ、長さ2〜4mの平たいテープ。丸紐は手に負担がかかるため不可。テープは結び方で工夫が必要なので苦労した。万が一には解けたりもするので、ロープワークの練習と兼ねて覚えておきたい。
・PFD&ヘルメット
ラフティング合宿が頻繁に行なわれる夏を前に、部で新たに3着を購入した。見た目の薄さと裏腹に、浮力は問題なし。中のウレタンは消耗品、定期的に新しいものに買い換えていく必要があると思う。新しいものはよりフィットするように改良されている。

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【テン場・出艇ポイント情報】
・豊永
大歩危を下る場合の「暗黙の常識」なテン場。
国道32号線沿いのガソリンスタンド脇から降りていける。国道よりも低く、騒音のあまり届かない場所に、狭いテニスコート程度のコンクリートの床がある。奥のゲートボール場との間にはトイレとシンク付きの上水道あり。少々の雨であれば装備やテントを汚すこともないだろうし、日陰のできる木があるわりには、気が狂いそうなほど蚊がいるわけでもなかった。車もゲートボール場の奥まで含めれば10台近くおけるだろう。まさに絶好のテン場。ただし川までは150メートルほどあり岩場も通るので、ちょっと骨が折れる。
ここまでは2年前と同じ。しかし、今回は横のコンクリート壁倒壊の危険があるため、立ち入り禁止になっていた。わずかに壁の影響のない場所があるが、テント3張ていどしか張れない狭い場所。先客がいるときは、下の河原にテントを張るしかない。
・MOC下の砂浜。
モンベルアウトドアチャレンジの事務所(青い建物)の下にあるテン場。
国道から下りて行くと、途中にトイレと水場がある。砂浜に車は進入できないが、途中の坂道に駐車は可能(数台)。吉野川テン場第二候補地。
・下名(しもみょう)小学校
夏休みならOKな快適ゴール地点。
前回と同じで、小学校の職員室で許可をもらえば問題なし。ただ、下の河原は個人の所有地で、地主はラフティングやカヌーが通ることを許可していない。通る時は見つからないことを祈りつつ、そそくさと。また、この辺は釣り師が多く、通過時間が協定で決められているので、従わないと釣り師に文句を言われる(場合もある)。
広い川原から緩やかな坂道を登っていくと運動場脇に出られるので、小学校の駐車場に車を置いておくと非常に便利。
・まんなか&歩危茶屋
ラフトなんて上げられたもんじゃない。
・観光船停泊場
小歩危大歩危の中間地点。
上に緑色のクレーン施設がせり出しているのが目印。すぐ下流側にラフトを上げられる場所がある。コマーシャルラフトの小歩危スタート地点になっている。川から国道までの距離が短くていいのだが、車を置ける場所が非常に狭いのが難点。コマーシャルラフトの時間帯とバッティングしたりすると悲惨だろう。車の待機場所確保が大事。
さらに最近はコマーシャルラフティングが盛んになる一方で、場所を確保しきれないラフティングカンパニーの暴挙(道路占拠など)が目立つ。地元の評判はすこぶる悪さなので、その悪評を助長するようなことはしたくない。
・ラインパーク
今回の小歩危スタート地点。
駐車場の端(歩危茶屋側)から階段を下りていくと川に出られる。ラフティングカンパニーがラフトを降ろす設備を整えている場所でもある。
大歩危のゴールとしては遠すぎるが、小歩危スタート地点としてはかなり良い場所だと思う。

 

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