関西学院大学探検会

比良山雪山練習合宿報告書



「期間」 2004年2月4日〜2004年2月6日

「山域」 滋賀県比良山

「目的」 今後の雪山に向けて基本技術の習得


「費用」 4000円程度

「隊員」 小川武   隊長 装備 
     是常剛範  食料 記録 

「緊急連絡先」 現役 渡部彩 
        OB  広高一典 
        顧問 芝田正夫 

「日程」

 2月4日

大阪駅噴水前7:00〜比良駅8:13〜バスイン谷口9:30〜堂満東稜道を通り堂満岳12:30〜金糞峠13:30(付近にテント設営)

5日

金糞峠7:30〜中峠8:30〜コヤマノ岳9:30〜武奈ヶ岳手前で撤退10:00〜八雲ヒュッテ11:00〜テン場帰着1:00〜イン谷口14:30解散


「まとめ」
 練習合宿二回目の今回は、前回の大山とは打って変わって、非常に寂しいメンバーだった。それはただ“雪に慣れること”を目的とした前回とは違い、八ヶ岳に向けての本格的な雪山練習を目的としたからであろう。事前に天候はあまりよくないという情報は入手していた。だがそこはあまり問題だと感じていなかった。なぜなら私自身、山歩渓山岳会の雪山講習で3日ほど前にも比良に登り、雪の状態を見ていたためだ。そのときは、積雪はあったがしっかりと踏み固められていた。今回ラッセルの練習もしたかったので、ふみ跡を消すぐらい積もってくれればと思っていた。トレースがないことを期待して堂満東稜道をえらんだが、トレースどころかかなり上まで行かないと雪がなかった。金糞峠までいって確信したが、先週から積雪はなく雪も解けている。これじゃあまり練習にならんだろうなあと思いながらテント設営にとりかかった。金糞峠から中峠に向かい少し下ったところにテントを張った。整地からテント設営、生活技術はそれなりに練習になったと思う。鉄則は「雪をテント内に持ち込まない」ということと、「凍ってはいけないものはテント内へ」である。ちなみに登山靴なんかを外に出しっぱなしにしておくのは厳禁だ。近くに川があったが、敢えて雪から水作りもした。夜はランタンの代わりにろうそくを使用した。調理時ガスを使っている際、ろうそくの火が消えたら一酸化炭素中毒の危険がある。あまり明るくはないがその意味では使えると思う。
 今回はあまり標高は高くないからとスリーシーズンのシュラフで臨んだが寒さのためとテントが広すぎたためまったく眠れなかった。翌日は必要最低限の装備(アイゼン、ピッケル、行動食など)を持ちテントはそのままに山頂を目指した。武奈ヶ岳に至る稜線に出た途端、すさまじい風に襲われた。すぐさま耐風姿勢をとったが風がやむ気配はない。それでもなんとか前に進もうとしたが、ゴーグルを持っていなかったため前が見えず、山頂まであと少しのところで撤退した。その後八雲ヒュッテに避難し一息ついた。本当はもう一泊する予定だったが、滑落停止など練習をする場所がなく、テン場に戻った後下山した。反省としては、装備がしょぼすぎたこと。重くても雪山用のシュラフを持っていくこと、ゴーグルは必須。ということである。
       

                                文責 小川 武

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